最近の北米系の掲示板はあまり盛り上がっていません。、去年の中間選挙以前からそうだったのですが、共和党支持者、対テロ強硬論者たちからの投稿が減っているためです。

どこの掲示板でも参加者がけんか腰になるときが一番活発になるものですが、皆さんご存知の理由によりブッシュ政権支持者に元気がないため、なかなか場が盛り上がりません。このあたりに選挙民の心理も反映されるので、現状は共和党にとって好ましくなく、2008年までこの状態が続くようなら大統領選挙は厳しい結果となりそうです。




さて、あるインタビュー番組の中で、ビル・クリントンが過去の大統領選挙を振り返って面白い指摘をしていたので、それを紹介します。次の大統領選を観察する上で重要なポイントとなるかも知れません(もちろん、ならないかも知れません)。

92年の選挙のとき、南部の小州、アーカンソー州の知事だったビル・クリントンにはあまり注目は集まっていませんでした。クリントン氏はこの時のことを振り返って、自分はなめられてたと言っています。だから他の候補者陣営からあまり攻撃を受けなかったと言うのです。

特に共和党は、彼のことを間抜けとは思っていなかったものの、単なる「いいやつ」だと見ていたようで、そのうち一発ガツンとやって腕の一本もへし折ってやれば、ひっくり返ってもう立ち上がってこないだろうと甘く見ていたのだそうです。

結局、それがクリントン候補にとってはプラスに作用したということです。

一方、2000年の大統領選では、今度は民主党がテキサス州知事であったブッシュ候補を甘く見たと振り返っています。

要するにジョージ・ブッシュが、政治的インテリのイメージから外れていたために、アル・ゴア陣営は彼のことを「間抜け」だと軽く見ていたわけです。クリントン氏も、自分が大統領のときに65%の高支持率を誇った政策、そしてそれを引き継ぐアル・ゴア陣営、これに対抗できるような政策を共和党陣営が打ち出せるわけがないと確信していたようです。

ところがブッシュの演説を聞いて彼は驚きます。ブッシュ陣営は、65%の支持を集める前政権の政策に対抗するのではなく、これを自分たちの政策に取り込んでしまいます。つまり、「自分たちも同じことをやる。ただしクリントン政権と違うのは、自分たちなら同じ政策を、減税しながら小さな政府のもとでやれる。どうです皆さん、こっちの方がベターでしょ。」と言い出すわけです。そして後は民主党前大統領のセックス・スキャンダルを徹底的に攻撃して民主党は信用ならないとのキャンペーンに大量の資金を投入していきます。

あのクリントンにしてからが、まさかこんな裏技が飛び出してくるとは思っていなかったのでしょう。もちろんそんなうまい話があるわけないのですが、キャンペーンとしては天才的だったとクリントンは評価しています。

追記: 実は、相手方の政策を取り込んだと言う点ではクリントンも同じです。彼も92年の大統領選では共和党の政策をかなり取り入れて、民主党の中道路線を開拓し、無党派層の支持を得て大統領に当選しています。


すぐにゴア陣営には、ブッシュは相当なやり手だから注意するようにアドバイスしたそうですが、結果的にはアル・ゴアは選挙に敗れてしまいます。

追記:ちなみに選挙戦術にふれておくと、ブッシュ大統領の選挙戦を主導したのは、カール・ローブ上級政治顧問です。彼の選挙手法は、

1.共和・民主が拮抗している選挙区においては、両党の支持者をできるだけ分極させる。
2.すると勢力は50対50になる。
3.あと1%の票を上乗せできれば選挙に勝てる。
4.そのためにキリスト教右派の組織力、動員力を使って票を掘り起こす。

であったと言われています。この手法で共和党は次々と接戦をものにしていきます。(※先の中間選挙ではこの手法は機能しませんでした。)


2008年の選挙でも、今は軽く見られている候補者があんがい勝ち残ってしまうかもしれません。ヒラリーとオバマが争っている間に、二人の中間に位置取りしているジョン・エドワーズ前上院議員なんかが抜け出してくる可能性もあります。

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soudenjapan、45歳、コンサルタント。やっと英語が楽になり20年かかって英語を握ったと感じる。と思ったのもつかの間、そこには広大な未知の領域が残っているようだ。

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