国際世論、国際メディアからの厳しい批判の声を受けて、安倍総理が「河野談話を継承する」「元慰安婦の方には同情している」との声明を出したことについては、賛否が分かれるところでしょうが、今回の騒動のおかげでいくつか注目しておくべき傾向があぶりだされました。

予期せぬリスク

慰安婦の問題は、日本政府と慰安婦たちとの係争にとどまらず、第二次大戦中に傷を負った人たち全般(連合国元兵士たちを含む)とその家族と遺族をも論争に引き込んでしまい、彼らの反日感情までも呼び覚ましてしまうリスクを内包している。この問題をメディアが大きく取り上げて話題になればなるほどそのリスクは高まる。

予期せぬ事態に対応する形で戦線を拡大し、応戦すべき敵を増やしても何もいいことはない。日中戦争、第二次大戦中の日本軍の経験からも明らかでしょう。十分注意しなければなりません。

相手の弱点

安倍総理が、河野談話を継承すると発言すると、慰安婦問題は急速に沈静化した。いくらマイク・ホンダが安倍総理の謝罪は不十分であると頑張っても、それまでの押せ押せの勢いを維持できず、決議案はうやむやになってしまった。今では慰安婦問題を取り上げるものもいない。慰安婦支持団体も強力なサポートが得られなくなったのか、すでに意気消沈してしまったのか、効果的な活動はできていないように見える。

この問題に火をつける方法も、逆に鎮火させる方法も明らかになりました。その手法に賛否はあっても、きわめて明確なパターンであることは否定できません。敵の打つ手を奪い、その意図をくじいたという点においては、とても効果的でした。

米下院の仕組み

米議会内における下院議長や各委員会の長たちの権限、影響力は絶大であるということがよく分かった。ペロシ(下院議長)とラントス(外交委員長)が決断すれば、小委員長の意向がどうであろうが、議案提出者のマイク・ホンダがどう抗議しようが、共同提案者としてたくさんの議員が連名していようが、議案は採決に諮(はか)られずお流れとなってしまう。

安倍総理が訪米した際に、ペロシとラントスと会談したわけですが、その前後に慰安婦決議案の扱いが決まったはずです。総理大臣と会っておきながら批難決議案を通すわけにもいかないとの判断でしょう。


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soudenjapan、45歳、コンサルタント。やっと英語が楽になり20年かかって英語を握ったと感じる。と思ったのもつかの間、そこには広大な未知の領域が残っているようだ。

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