これは面白い展開になってきました。ソニー製のゲームソフト「Resistance: Fall of Man(レジスタンス:人類没落 の日)」に英国教会からクレームが付いて、英国議会でブレア首相がこの問題に言及するまでになっています。

ゲーム内の銃撃シーンにマンチェスター大聖堂が使われており、教会側はそれについて、事前に何の相談も受けていなかったというわけです。必要な許可はすべて取っていたとソニーは主張していますが、このビデオ(英語)を見れば英国教会の言い分もよく分かります。

英国教会の主張(BBC News)
Resistance on the BBC news 9/06/07
http://www.youtube.com/watch?v=0sC8Wzo6eD8

教会側が言うには、マンチェスターでは若者による銃犯罪が多発しており、その解決のためにマンチェスター大聖堂に若者たちを招待して、荘厳な雰囲気の中で平和について考えてもらおうと企画を立てて活動している。

そんな努力をしている最中に、あろうことか、この大聖堂を舞台に銃撃戦が繰り広げられるゲームを、若者文化に影響力のあるソニーが売り出してしまった。これは看過(かんか)できないと言うわけです。

問題の銃撃戦シーン
Resistance: Fall of Man -Manchester- The Cathedral(Part 1)
http://www.youtube.com/watch?v=IGMscR1IS-E

そこで教会側は、ソニーにゲームの販売中止を申し入れると同時に、世論工作を始めます。かねてから、ゲーム内の過度の暴力シーンと子供への影響を心配する親たちに働きかけ、単なる映像使用権の問題ではなく、もっと大げさな問題として世論に働きかけます。つぎに更なる同盟を求めて、英国議会に接触します。すると、この問題が議会質疑で取り上げられ、ブレア首相も大企業の社会的責任に言及しました。メディアでも大きく取り上げられ始めました。

先ほどゲーム関係の掲示板を検索してのぞいて見たのですが、圧倒的にソニーを支持し教会を批判する人たちが多いです。教会側の行動を、信じられない暴挙と見ている人がほとんどです。ゲーム好きの、年齢的にはかなり若い人たちの集まりでしょうから当然なのかも知れません。現実世界では、形勢はソニーに不利なように見えますが、少なくともネット上ではソニーに有利な世論があるようです。

ソニーはどう対応するのでしょうか。今のところ教会側と接触して、詳しい要求内容を聞いているそうですが、やはり謝罪と販売中止ということになるのでしょうか。世論を敵に回してしまうような単純ミスはしていないようです。自分たちの利益をどう定義して、どれだけ守れるか見ものです。

直接的なつながりはないのですが、慰安婦問題に関心のある人なら、英国教会の戦略、ソニーの対応、応戦に注目しておくべきです。双方がどんな世論工作を繰り広げるのか楽しみです。複雑な攻防となれば、参考になる点も多々出てくると思います。

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soudenjapan、45歳、コンサルタント。やっと英語が楽になり20年かかって英語を握ったと感じる。と思ったのもつかの間、そこには広大な未知の領域が残っているようだ。

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