一橋大の石倉洋子教授(国際企業戦略研究科)のブログを読んでいたら、ちょっと気になる記述があった。

経済のグローバル化という文脈における日本企業の抱える問題点がいくつかあげられていて、例えば、

1.組織が多国籍化していない
2.アジア、アフリカ、中南米などこれから成長する地域における現場感覚がない

など大企業が直面する問題に言及してある。それはその通りだとして、気になったのはその次の一言。

「そういっているうちに、私自身も、今世界の成長を担っているアジアには住んだことがないし、現場を知っているわけでもないことに、自分でも愕然としてしまいました。」

この日本・日本人をアジアから、つい除外してしまう感覚は石倉教授だけではなく多くの日本人の心の中にも宿っていると思う。とうぜんボクの中にもある。

その感覚を、むかしある白人男性に指摘されたことがある。「アジアといえばどの国を思い浮かべるか」と問われたので、ボクは迷わず「中国」と答えたわけだが、その答えを聞いてその男性はやっぱりという顔をして見せた。この質問に対して「日本」と答える日本人はいないというのがそれまでの彼の経験だったわけだ。

日本をアジアから除外する意図をもって「中国」と答えたわけではなかったと思うが、自分の中にその感覚がまったくなかったともいえない。

その「日本とアジア」という感覚は、もはやわれわれの不利にしか働かないのだから、できるだけ早く取り除いておくほうがいい。ボクを含め西洋偏重の考え方に慣れている人は特にそうだ。

日本・日本人を除外したアジアではなく、われわれを含めたアジアという見方に慣れて、その上で「自分たちも含めたアジア」そしてその未来についてもっと語れるようにならなければ、今度は向こうから除外されてしまう可能性は大いにある。

ちなみに石倉教授はこの女性(ちょうど3分00秒から)
Dalian 2009 - The New Champions of Competitiveness
http://www.youtube.com/watch?v=D88VmBe9o7Y&playnext_from=TL&videos=X2BxrkTuV_s
これで大学三年まで海外経験がなかったというから驚きだが、トークに余裕が感じられず一杯一杯さが伝わってくる。個人的には石倉教授のワーワーワー式の話し方ではなく、大前研一式のゆったりとした、余裕を感じさせながら、聴衆に聞かせる話し方のほうが好みではある。もちろん大前さんは2時間くらい英語でしゃべって4百万円の料金を取るわけだから、話がうまいのはあたりまえなのだが。


Only the blog author may view the comment.
http://kokusaitouron.blog.fc2.com/tb.php/312-16a48425
Use trackback on this entry.
// HOME //
Powered By FC2 Blog. copyright © 2017 国際討論日記FC2 all rights reserved.
プロフィール

soudenjapan

Author:soudenjapan
soudenjapan、45歳、コンサルタント。やっと英語が楽になり20年かかって英語を握ったと感じる。と思ったのもつかの間、そこには広大な未知の領域が残っているようだ。

最新記事
最新コメント

月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム

RSSリンクの表示
リンク