中国、欧米の方と日中戦争について討論するとき、いわゆる「731部隊」が話題になることも多いので、関連のあるニュース記事(8月31日付)をアップしておきます。

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北海道新聞
被害者数、中国側に誇張 抗日戦争で研究者指摘  2005/08/31

 【北京31日共同】中国の歴史研究者が、抗日戦争による日中双方の死者数などで中国側資料にしばしば誇張があり、正確かつ理性的に歴史を記録するべきだと訴える評論を31日付の中国紙、新京報に発表した。中国で戦争被害者数の誇張を批判するのは珍しい。

 執筆者は抗日戦争研究者の王錦思氏。誇張の例として、遼寧省瀋陽の博物館が中国戦線で200万人の日本兵が死亡したとしているが実際は45万人だったことなどを挙げた。中国の軍人の死傷者数についても「一致した定説はない」と言い切った。

 また、旧日本軍の細菌戦について、山東省のある研究者が、日本政府に損害賠償を請求している細菌戦被害者の原告に「あなたが言う死者数がそのままの死者数だ」と述べ、裏付けは必要ないとの姿勢を示していたことも指摘。「抗日戦争研究でも“偽物製品”は攻撃しなくてはならない」と訴えた。

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日韓の間だけでなく日中にも同じような条約用語の定義問題があるようです。「戦争賠償の放棄」と「戦争賠償の放棄」のちがいですが、討論の際に重要なポイントとなるかもしれないので、一応、掲載しておきます。

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最近の中日関係に思う
2004.9.2 荒井信一(日本の戦争責任センター共同代表)


戦争責任の認定と相対的安定---------------------------
〔省略〕

 もう一つは本文第五項「中華人民共和国政府は、中日両国国民の友好のために、日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する」の規定です。戦争賠償の放棄宣言に個人の損害賠償請求権が含まれるかどうかが、現在でも直接に戦後補償裁判の争点になっているわけで、いろいろの議論がありますが、一つ気になっていることがあります。中国のある学術討論会のときだと思いますが、南京医科大学の孟国祥氏の報告がこの問題にふれていました。共同声明をめぐる日中協議の時に中国側の原案では、第5項は「賠償請求権の放棄」となっていたのが、日本側の反対で「賠償の請求を放棄」となったという報告でした。賠償の請求という行為を放棄するのと、賠償請求権を放棄することとはまったく違うように思います。前者であれば、中国側は賠償請求権を留保していることになります。国家は賠償請求を放棄しても、個人の請求権は存在していることになります。この問題を解決するためには、共同声明に至る議事録の公開が必要です、前にいったように、外交の民主化のためには情報の公開が不可欠です。

 これがきちっと出されないと、なかなか国家賠償の放棄という、つまり、そこで個人請求権も放棄したのかどうかという問題についても、歴史学的にはなかなか決着がつかないように思います。

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soudenjapan、45歳、コンサルタント。やっと英語が楽になり20年かかって英語を握ったと感じる。と思ったのもつかの間、そこには広大な未知の領域が残っているようだ。

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